「脱力の仕方ってわかってる??」
と聞くと
「 … なめてんの?。普通に脱力なんて出来るだろ。何もしてなかったら脱力してるわアホか!!」
と答える人。
「出来るよ!!余裕じゃん!!」
と答える人。
「???どうやったらいいかわからない…」
と答える人。
あなたはどれに該当しますか?(それ以外の回答ある人教えて欲しい)
脱力だけで身体は変えられます。
脱力の意味
そもそも脱力とはどういう意味なのか。
脱力とは
からだから力が抜けて、ぐったりしてしまうこと。また、意欲・気力が衰えること。気持ちの張りがなくなること。
出典:https://kotobank.jp/word/脱力-561473
だいたい想像通りの意味だと思います。
でも、これを読むと何となく良くない印象に感じられます。
脱力の意味はこのように良くない印象が感じられる内容ですが、実際に身体で脱力を行うことは良くないことなのか。
いいえ、違いますよ。
脱力とは究極技なのです。
脱力と自律神経
まずは脱力について簡単に理解していきましょう。
人間には自律神経というものがあり、この自律神経よって内臓の働きや体温の調整が行われます。
そして、自律神経は交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)で出来ています。
交感神経とは、主に活動する時(集中している時、緊張している時、ストレスを感じる時など)に活発になる。
副交感神経とは、主に休息する時(寝ている時、リラックスしている時など)
この二つがバランス良く働くことが大切です。
どちらか一方が働きすぎると不調が起こります。逆にいうと、バランス良くきちんと働くことによって免疫力も高まり健康になれます。何故かというと先ほどお話ししたように、自律神経は内臓の働きのコントロールも行っているからです。
免疫機能を支える大きな存在、それが内臓に属す【腸】なのです。免疫細胞の70%は腸内にいます。
自律神経が整うと、内臓の働きのオンとオフがきちんとされるようになり、活動の仕方が良くなります。腸の免疫細胞も十分に働けるようになり、免疫も上がるという訳です。
話を脱力に戻しますが、では脱力は交感神経と副交感神経のどちらに当てはまるのか。
おわかりのように副交感神経です。
脱力が出来ていない人が多いわけ
「身体の力抜きなよ」「リラックスして」「気楽にいこう」
皆さんよく使い、よく聞く言葉です。
これらの意味。それは脱力を意味します。
皆さん脱力は出来ますか?
聞き方を変えましょう。本当に脱力出来ていますか?
実は年齢や性別に関わらず、多くの人が脱力が出来ない・出来ていないというのをご存知でしょうか。
脱力と聞くと簡単に聞こえ、イメージでは簡単なはずなのに何故出来ない人が多いのか。
それは前述した自律神経の話に繋がります。つまり、副交感神経の働きが十分ではないということです。
人それぞれですが、日頃の生活や仕事の疲れやストレスは計り知れません。
残業の毎日、ノルマ、持ち帰り業務という名のボランティア残業、会社や上司からのプレッシャー、理不尽な縦社会、上司の横暴、仕事量の偏り、仕事と家事の両立、常識が通じない後輩、礼儀のなっていない人間、パワハラ。
他にもたくさんストレスの原因はあると思います。
そして、そのストレスを流せる人もいれば、反対に抱え込んでしまう人もいます。
流せる人は上手く交感神経と副交感神経のスイッチが出来るでしょう。では、抱え込んでしまう人はどうなるか。交感神経優位になってしまいます。
つまり、副交感神経の働きが十分ではないということです。
これは知らぬ間に起こっていることであり、自分の意思でコントロールしようと思ってもなかなか出来ることではありません。これが先程お聞きした「本当に脱力出来ていますか?」の真意です。
よく聞く【自律神経の乱れ】というのもここから始まってしまいます。
自律神経バランスチェック
皆さん日頃の生活でオンとオフの使い分けは出来ていますか?
思いの外出来ていると思っていても出来ていない人が多かったりします。
下の項目に該当する方はオンとオフが上手く出来ていないかもしれません。チェックしてみてください。
チェック項目
- 仕事から帰っても仕事の事が頭から離れない
- 頻繁に仕事の夢をみる
- 休みなのに次の日の仕事のことをついつい考えてしまう(休みを満喫出来ない)
- ストレスを感じたら、その事を何日も考えてしまう
- 毎晩眠ろうとしてから1時間以上寝つけない
- 毎晩夜中に何度も目が覚める
- 寝ても疲れが取れた気がしない
- 歯軋りをしているとよく言われる
いくつ該当しましたか?
これは一般の大人の方だけでなく、子供でも同じです。スポーツをしている子であれば、仕事を部活や自分のスポーツ競技に置き換えてみてください。
実は自分も該当する項目がいくつかあったりします。笑
今でこそだいぶ上手く出来るようになりましたが、もともと学生の頃からオンオフの切り替えが究極に下手だったのが自分自身でした。笑
脱力と自律神経の関連性。そして呼吸。
ここまで話してきた内容は主に【脱力】と【自律神経】についてです。この二つの関連性を理解し、脱力を行うことで、初めて【脱力という究極技】になると私は思っています。
脱力を行えるということは、脱力をしている間は副交感神経優位方向に持っていけているということです。
ここが大事です!!
出来るから自律神経のバランスが整っているわけではありませんが、交感神経優位で一日を過ごしている人は常に体に力が入りがちです。心当たりがある方は肩に力が入ってしまって竦んでいないか確かめてみてください。
その力を抜き、全身をリラックスさせ、副交感神経をしっかり意識して使ってやることで、脱力(副交感神経優位)というのがどんなものなのか身体に落とし込む事が出来ます。
まずはこれが第一歩です。
脱力が出来ない人も、出来るけど常に交感神経優位で知らぬ間に体に力が入りがちな状態で生活している人も、脱力を練習する事で副交感神経を意識できるようにしましょう。
そして脱力をする時に忘れてはいけないのが、呼吸をコントロールすることなのです。
呼吸はとても重要で、生まれてから唯一変わらず人間が行っているのが呼吸です。
【力を抜くときは息を吐く】
これは無意識に人間が行っていることですが、これをしっかり意識すること。脱力と呼吸はつながっているのです。そして、押さえておいて欲しいのが【呼吸と自律神経】がつながっているということなのです。
後に呼吸について、呼吸方法についても記事にしていくので楽しみにしておいてください。
このように脱力を行うためには、何気にいつも行っていることを敢えて意識すること、逆に何気にいつも行ってしまっていることを除去することが必要となってきます。
脱力を練習し、交感神経優位だらけの生活から副交感神経優位のある生活に切り替えていきましょう。自分の気持ちを落ち着かせる時にも十分効果を発揮してくれますよƪ(˘⌣˘)ʃ
次回はこの脱力出来ているかどうかのチェックと、実際の練習方法についてですので、次回も是非みて実践してみてくれたらなと思います!
おしまい。